京都・岡崎でうつわギャラリー「nokaze」がオープンしました。

京都でも有数の桜の名所、「岡崎」。琵琶湖疏水を歩くと、やさしい風がこのまちの歴史を運んでくるような風情を感じさせます。

時代に合わせて変貌を遂げる一方、文化や芸術の面では変わらぬ魅力も発信し続けているこのまちで、私たちは「nokaze -うつわと物語の家-」をオープンしました。


nokazeでは、うつわそのものの魅力だけではなく、うつわにまつわる物語を伝えていきます。

うつわは、作家と切り離して考えることはできません。
作家の思いはもちろん、作家が生まれ育った環境や風土が重りあうことで、ひとつのうつわが生まれるからです。

ただ、それぞれのうつわの物語を、私たちはまだ知りません。

“お気に入りのうつわを見つけたとき、そこにまつわる想いや物語を知る場があったら……”
“うつわの物語を感じたうえで、食事を楽しむことができたら……”

nokazeが紡ぐ物語は、日々のなにげない瞬間を愛おしくすると信じています。


ところで、「乃可勢(のかぜ)」という“笛”があるのをご存知でしょうか。

織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の三英傑が家宝として受け継いだ、一節切(ひとよぎり)の銘笛です。

時の天下人に愛された乃可勢は、信長の時代から今日まで大切に継承されています。

武将たちは、戦場で響く笛の音色になにを想ったのでしょう。どのような想いで、乃可勢は次の時代へと引き継がれたのでしょう。

私たちは乃可勢の笛のように、使う人の想いや受け継ぐ人の想いもカタチにして、物語を紡いでいきたいと思っています。


うつわを作る、作家の想い。
うつわを使う、あなたの想い。
nokazeでは、その両方を大切にして、丁寧に伝えていきます。


物語に想いを馳せるひとときが、家で過ごすようなほっとひと息つける瞬間になりますように。