作家　石川裕信 - 伝統的な技法と現代的な美意識を融合させた「炭化焼き締め」「輪花皿」

石川裕信のプロフィール

1981年北海道札幌市出身

2004年愛知県瀬戸市窯業訓練校を修了後、岐阜県土岐市の双和陶芸芳州窯に勤務

2008年岐阜県土岐市にて独立し、工房を設立

幼少期から絵を描いたり、ものを作ったりすることが好きだった石川裕信氏は、手先を動かしながら全てを自分で形にできるものづくりへの憧れを抱いていました。その想いが陶芸の世界に進むきっかけとなり、現在に至ります。

石川裕信の作品の特徴

石川裕信氏の作陶スタイルは、伝統的な技法と現代的な美意識を融合させた独特な作風が特徴です。特に「炭化焼き締め」や「輪花皿」といった作品群は、見る人の心を惹きつけます。

炭化焼き締め

炭化焼き締めとは、釉薬を使用せず、炭と作品をサヤ鉢と言う鉢に入れて高温で焼き締めるという技法です。焼き上がりの色味は、淡いベージュやグレーのグラデーションが反映されたものや、白と黒のコントラストが鮮やかなもの等、多種多様です。同じ模様や色味がない世界に一つだけのうつわです。自然の力を最大限に引き出す技法によって生まれる、見れば見るほど味わい深い表情の"うつわ"です。使い込むほどにその美しさが増し、暮らしに寄り添う一品として長く愛用できます。

輪花皿

石川裕信氏の代表作であり、その繊細な曲線と可愛らしさが魅力。しっとりとした質感と美しいフォルムが特徴で、日常使いの"うつわ"としても特別な場面でも活躍します。食卓に華を添える輪花皿は、石川裕信氏の高い技術と美的感覚の結晶です。

瀬戸焼や多治見焼の伝統を引き継ぎながらも独自の製法を組み合わせた魅力的な作品の数々

石川裕信氏は、瀬戸焼の伝統を受け継ぐ愛知県瀬戸市窯業訓練校を修了後、多治見焼をはじめとする焼き物の名産地として知られる岐阜県で修行を積みました。その後、岐阜県土岐市で独立し、修行で培った経験と独自の製法を組み合わせた作品を生み出しています。これらの作品は、伝統と革新が融合した美しさを持ち、日常使いから特別な場面まで幅広く愛されています。地域に根ざした陶芸文化と自然の力を取り入れた製法が、石川裕信氏の焼き物に唯一無二の魅力を与えています。