作家 山田 勇太朗
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経歴
1982年古くから急須の産地として知られる愛知県常滑生まれ。家業も製陶業。2010年県立常滑高校のセラミックアーツ科を卒業。2014 年大同大学では焼きものから離れで建築を学ぶ。いったん就職するもすぐに焼きもの世界に戻る。2017年とこなめ陶の森陶芸研究所修了。同時に、家業とは別に急須など茶道具作家として独立
山田 勇太朗氏の作品の特徴
山田 勇太朗氏の急須は、常滑焼の伝統を大切にしながらも、現代的な感覚を加えた洗練されたデザインが特徴です。手に取った瞬間、その軽さと精緻さに驚かされます。軽く、薄く仕上げられた急須は、驚くほどのフィット感を提供し、手に馴染むその感触は、まるで自分の手の延長のように感じられます。
山田 勇太朗氏の急須には、実用性と美しさが絶妙に調和しています。注ぎ口の形状や取っ手の配置、そして使う度に感じる心地よさが、彼の作品に特別な魅力を与えています。見るだけで美しい急須が、実際に手に取ることでさらにその魅力を引き立てる、そんな作品です。
常滑焼の特徴を活かした急須
常滑焼は、その赤土と透過性の高い釉薬で知られています。山田 勇太朗氏は、この常滑の赤土を活かし、土から生まれる温かみを大切にしています。その土を使い、彼の急須は、手に取ったときに心からリラックスできるような温もりを感じさせます。土本来の素朴な風合いと、焼き上げた後に見える柔らかな質感が、使う人を包み込みます。
また、山田 勇太朗氏は独自の釉薬を開発し、常滑焼の釉薬の特徴を最大限に引き出しつつ、新しい感覚を取り入れています。その結果、彼の急須は見る者を惹きつける光沢を放ち、まるで時が止まったように美しい質感を持っています。釉薬の艶やかな輝きが、使う度にその美しさを感じさせるのです。
軽さと精緻さ、そして美しさのある作品たち
山田 勇太朗氏の作品は、極限まで軽く、薄く仕上げられています。その軽さがもたらす使いやすさはもちろんですが、細部にまでこだわったデザインが、視覚的にも楽しませてくれます。どの角度から見ても美しい作品は、まるで一つの芸術作品のようで、手に取る度にその美しさに引き込まれます。一方で、注ぎやすさや持ちやすさに加え、茶葉が自然に広がるように工夫された内部の設計が、使う人にとって心地よい体験を提供します。これらすべての要素が一つの作品の中に調和し、日常使いの中でこそその真価を発揮します。