掌の中におさまる、焼き締めの茶杯

石川裕信さんの「炭化焼き締め 茶杯」は、炭の中でじっくりと焼かれることで生まれる、黒と灰の重なりが美しい小さなうつわです。釉薬を使わず、炭と炎の作用だけで仕上げられた表面には、焼成中の環境によって自然に現れる焦げや金属的な光沢が浮かび上がります。

掌にすっと馴染むサイズと、口縁のなめらかな仕上げ。手の中で回すと、光の当たり方によって表情が変わり、まるで静かに呼吸しているような深みを感じさせます。

お茶や日本酒を少し注ぐだけで、液体の色が炭化の肌に映り込み、時間の流れがゆるやかに漂う――。小さな器でありながら、土と火の力強さ、そして穏やかな温もりを併せ持つ作品です。

※1点1点手作りのため、個体により多少の違いがございます。
※凹凸やヒビ、歪みなどがございますが、手作りうつわの表情としてお楽しみください。
※ご使用前に水にさらしていただく目止めを行うことで、シミや色付きを抑え、長くお使いいただけます。

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